「人の役に立つ」ために特別なことは何もいらない。手帳リフィル工房10年で気づいたこと
テーマ : 自分デザイン 8.働くとは?
「人の役に立つ」ということを改めて考えてみました
最近、「人の役に立つということ」について、じっくり考える機会がありました。
「人の役に立ちたい」という気持ちは、多くの人が持っているものだと思います。
しかし同時に、「自分にできることなんて、たいしたことじゃない」「もっとすごい知識やスキルがなければ、人の役には立てない」と感じている方も多いのではないでしょうか。
私自身、長い間そう思っていました。でも、手帳リフィル工房を10年以上続けてきた経験を通じて、その考えは根本から変わりました。
今日は、そのきっかけになった話をお伝えしたいと思います。
すべては「自分のため」から始まった
手帳リフィル工房を始めて、10年以上になります。
振り返ってみると、最初のきっかけは、ごく個人的な不満でした。市販の手帳では、どうしても物足りない。ページのレイアウト、項目の種類、サイズ感など。
「自分のライフスタイルに合ったリフィルが欲しい」という、ただそれだけの動機でした。
誰かの役に立とうとか、社会に貢献しようとか、そんな大きなことは一切考えていませんでした。純粋に「自分が使いたいものを、自分で作る」その1点だけを考えて、試行錯誤を重ねていました。
レイアウトを何度も作り直し、印刷を繰り返し、実際に使いながら改善していく。地味で、時間のかかる作業でした。
でもそれは、「自分の問題を自分で解決する」という、とても純粋な行為でもありました。
ブログで公開したら、世界が変わった
転機が訪れたのは、そうして作り上げた手帳リフィルをブログで公開したときのことです。
正直なところ、最初は「誰かの参考になれば」という軽い気持ちでした。
ところが公開してみると、多くの方から「使ってみたい」「ダウンロードできますか?」という声が届き始めました。
さらに、こんなメッセージをいただいたときは、本当に驚きました。
「こんなリフィルをずっと探していました」
「自分でも作ってみたいので、作り方を教えていただけますか?」
自分が「ただ不便を解消したくて」作ったものが、同じように困っていた誰かの問題を解決していた。その事実が、じわじわと実感として湧いてきました。
これが、私にとって「人の役に立つ」ということを、肌で感じた瞬間でした。
「人の役に立つ」のに、特別なことは必要ない
この経験を通じて、私は1つの大切なことに気づきました。
「人の役に立つのに、何か特別なことをする必要はない」
必要なのは、たったこれだけです。
「自分が困っていたことを解決する」
「その過程や結果を、誰かと共有する」
これだけで、同じように困っている人の助けになる。それが、10年間で私が学んだ、最もシンプルで本質的な教訓です。
考えてみれば、世の中で「役に立つ情報」として広まっているものの多くは、最初から「世の中の役に立てよう」と意気込んで作られたものではないことが多いのではと思います。
「自分が困ったから調べた」「自分がうまくいったからまとめた」「自分が失敗したから共有した」という、個人的な体験から生まれたものが、結果的に多くの人を助けているのだと思います。
あなたが経験してきたこと、乗り越えてきたこと、学んできたこと。それらはすべて、困っている誰かにとっての「答え」になり得るのです。
どんな分野でも、経験には価値がある
私の場合は「手帳リフィル」という、ニッチな分野でした。しかし、この考え方はどんな分野にも当てはまると思っています。
仕事でのスキルや失敗談、子育てで試行錯誤したこと、趣味を通じて得た知識、困難を乗り越えた経験。
どんなに「自分だけの小さな話」だと思っていても、世界のどこかには同じことで悩んでいる人が必ずいます。
「こんな経験、誰の役にも立たないだろう」と感じることほど、実は希少な情報として誰かに刺さることがあります。ニッチであることは弱点ではなく、むしろ強みです。
一般的すぎる情報はあふれかえっていますが、ピンポイントで「これを探していた!」と思える情報は、なかなか見つからないものだからです。
記録して、共有する。その小さな一歩が誰かの人生を変える
では、具体的に何をすればいいのか。私からの提案はとてもシンプルです。
まずは自分の経験や学びを、手帳に記録してみてください。
日々の仕事で気づいたこと、うまくいった工夫、失敗から学んだ教訓。それを手帳に書き留める習慣をつけるだけで、あなたの経験は「整理された知識」へと変わっていきます。
そして次のステップとして、機会があればその記録を誰かと共有してみてください。SNSへの投稿でも、友人との会話でも、ブログでも構いません。形は何でも良いです。
大切なのは「自分の中から外に出す」ことです。
頭の中にあるだけでは、その知識はあなた1人のものです。しかし共有した瞬間、それは誰かの問題を解決するツールに変わる可能性となります。
その小さな一歩が、見知らぬ誰かの人生を変えるきっかけになるかもしれません。私はそれを、10年間の手帳づくりを通じて、身をもって実感しています。
あなたの経験は、すでに誰かの宝物
「人の役に立ちたいけれど、自分には特別なものがない」と感じているなら、ぜひ今日お伝えしたことを思い出してください。
大きなことを成し遂げる必要はありません。有名になる必要も、専門家になる必要もありません。
あなたがこれまで経験し、学び、乗り越えてきたこと。それをそのまま、必要としている人と共有するだけで、十分すぎるほどの価値があります。
私はこれからも、手帳リフィルづくりを通じて得た経験や気づきを、引き続き発信していきたいと思っています。
それが、読んでくださっているあなたの日常に、少しでも役立つものであれば、これ以上うれしいことはありません。