母の介護で気づいた「ありがとう」の力。感謝は自分も幸せにする


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母に学ぶ「ありがとう」の力


「いつも感謝を伝えていますか?」

この質問に、自信を持って「はい」と答えられる人は、どれくらいいるでしょうか。

毎朝ごはんを作ってくれる家族、職場でさりげなくフォローしてくれる同僚、いつも笑顔で接してくれる近所の人。日々の生活の中には、感謝したい場面がたくさんあります。

それでも多くの人は、「ありがとう」を言葉にしないまま1日を終えてしまいます。「言わなくてもわかるだろう」「いつものことだから」と、つい心の中だけで済ませてしまう。

私自身も、ずっとそうでした。

そんな私に、大切なことを教えてくれたのは、意外にも自分の母でした。

介護を始めて気づいた、母の「ありがとう」


母の介護を始めたのは、数年前のことです。

最初は戸惑いの連続でした。できないことが増えていく母を前に、どう接すればいいのか。どんな言葉をかければいいのか。正直なところ、自分のことで精一杯な日もありました。

そんな中で、ある習慣が目に入るようになりました。

母が、「ありがとう」をとてもたくさん言うのです。

お茶を一杯持っていくと「ありがとう」。洗濯物をたたんであげると「ありがとう」。ちょっと話しかけるだけでも「ありがとう」。

最初は「そんなに言わなくていいのに」と思っていました。むしろ、こちらが恐縮してしまうくらい、こまめに感謝を伝えてくるのです。

ところが、ある日ふと気づきました。

母は、当たり前のことに対しても、きちんと感謝を言葉にしているのだと。それは、介護されているから遠慮しているのではなく、母がずっと昔から持っていた姿勢なのだと。

では、私はどうだろう


母の姿を見て、自分自身を振り返りました。

仕事を手伝ってくれた同僚に、「助かった」と伝えているだろうか。荷物を届けてくれた宅配の方に、笑顔でお礼を言えているだろうか。

考えれば考えるほど、「当たり前」という言葉の陰に隠れて、言葉にしてこなかったことがたくさんあると気づきました。

「感謝している気持ちはある。でも、言葉にしていない」

これは、多くの人に共通することではないでしょうか。気持ちがあっても、言葉にしなければ、相手には伝わりません。そして、言葉にしないでいると、やがて感謝すること自体を忘れてしまう。母の姿を見て、そのことを痛感しました。

「ありがとう」を意識して言い続けてみた


そこで、私も意識的に「ありがとう」を伝えるようにしてみました。

最初は少し照れくさい気持ちもありました。急に感謝の言葉を増やすと、「どうしたの?」と不思議がられることもありました。それでも続けていくうちに、あることに気づき始めました。

感謝を伝えると、相手だけでなく、自分もうれしくなるのです。

「ありがとう」と言葉にした瞬間、自分の胸の中に、じんわりと温かいものが広がる感覚があります。相手の表情がほころぶのを見て、こちらまで笑顔になる。そんな小さな瞬間が、1日の中にいくつも生まれるようになりました。

科学的にも、感謝を表現することはメンタルヘルスにプラスの影響を与えると言われています。しかし、それ以上に大切なのは、「ありがとう」という言葉が持つ、目に見えない温かさではないでしょうか。

言葉には力があります。発した言葉は、相手の心だけでなく、自分の心にも響きます。

母が知っていたこと


母がたくさん「ありがとう」を言うのは、謙虚だからだけではないのだと、今では思います。

感謝を口にすることで、自分の周りにある「ありがたいこと」に気づける。当たり前だと思っていたことが、実はありがたいことだと実感できる。そして、そのことが、自分自身の幸せにつながっていく。

母は、長い人生の中で、そのことを自然と身につけていたのではないでしょうか。

介護をしているのは私のはずなのに、気づけば私の方が、母からたくさんのことを学んでいます。「ありがとう」の連鎖は、介護という関係の中にも、確かな温かさをもたらしてくれています。

感謝は、習慣になる


「ありがとう」を意識して伝えるようになってから、少しずつ変化を感じています。

以前より、日常の中の小さな出来事に目が向くようになりました。誰かが親切にしてくれたとき、すぐに「ありがとう」が出てくるようになりました。そして、自分自身が穏やかな気持ちでいられる時間が増えた気がします。

感謝は、筋肉と同じで、使えば使うほど自然と出てくるようになります。最初は意識しないと言えなかった「ありがとう」が、いつしか自分の言葉の一部になっていく。

母のように、当たり前のことにも感謝できる人に、私もなりたいと思っています。

今日、誰に「ありがとう」を伝えますか?


母が教えてくれた「ありがとう」の大切さ。

それは、特別なことに対してだけ感謝するのではなく、日常のささいな瞬間にも「ありがとう」を見つけ、言葉にしていくことの大切さです。

あなたの周りにも、きっと「ありがとう」を伝えたい人がいるはずです。

今日1日、意識して「ありがとう」を伝えてみてください。きっと、相手の笑顔と一緒に、あなた自身の心も少し温かくなるはずです。

あなたは今日、誰に「ありがとう」を伝えますか?​​​​​​​​​​​​​​​​

 


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