なぜ上司は部下の成果を素直にほめられないのか?
テーマ : コラム リーダーシップ
この記事のポイント
部下の成果を素直に喜べない上司が多いようです。部下が成果を上げることで、「立場が逆転して、上司の言うことを聞かなくなってしまうのでは?」という恐れを抱いていることもあります。しかし、会社が上司に求めていることを理解することで、部下の成果を素直に喜べるようになります。
なぜ部下をほめることができないのか?
「部下の成果を素直にほめることができない」と感じている上司は多いようです。
いつも部下に対して怒っているより、良い成果を上げた時にはきちんとほめてあげる方が良いに決まっています。上司も「そうするべき」と言うことは感覚的に分かっているのです。
「なぜ、部下の成果をほめることができないのでしょうか?」
部下が成績を上げることを恐れない
部下の成果を素直にほめることができない理由は、部下がドンドン成果を上げて、上司を超えてしまうことを恐れているからです。
上司は、常に部下より上の立場でいたい思っています。なぜなら、「部下より常に上の立場にいないと、部下が上司の言うことを聞かなくなってしまうのでは?」と思っているからです。
しかし、上司がそのような意識を持っている場合、そのチームは上司以上のレベルに達することはありません。
上司が尊敬されていない
↓
部下が上司よりスキルが上
↓
部下が言うことを聞かない
↓
上司という権力を使って部下を押さえつける(怒る・どなる)
↓
部下はますます言うことを聞かず、やる気をなくす
↓
部下が上司よりスキルが上
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部下が言うことを聞かない
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上司という権力を使って部下を押さえつける(怒る・どなる)
↓
部下はますます言うことを聞かず、やる気をなくす
これでは、良い成果を上げられる訳がありません。もし、もっと良い成果を上げたいのであれば、部下が良い成績を上げることを恐れないことです。
部下に求められているスキルは、与えられた仕事を着実にこなす能力が必要になりますが、上司の場合は、部下をマネジメントして部署の目標を達成させる能力が求められます。
このように、部下に求められているスキルと上司に求められているスキルは違うのです。
だから、部下の成績に嫉妬する必要はないのです。尊敬される上司であれば、部下が良い成績を上げたところで、上司の地位を脅かすことはありません。
部下に尊敬してもらうために必要なことは?
部下に尊敬してもらうために必要なこと。それは、部下が成果を上げたら、一緒に喜んで、成果をほめてあげること。これを続けていけば、部下は上司を尊敬するようになります。
なぜなら、自分の成果をきちんと評価してくれる人のことを大切に思うからです。「自分のことをきちんと見てくれる」ことが尊敬につながっていくのです。
あなたにも尊敬する人がいると思いますが、どんな人でしょうか?あなたのことを正当に評価してくれる人ではないでしょうか?部下もあなたと同じように考えているのです。
部下から尊敬される上司になれば、部下の成績が良いからと言って、上司の言うことを聞かないということはなくなります。
行動へのステップ
1.上司と部下に求められるスキルは異なることを理解する
2.部下の成果を適正に評価することで尊敬されるようになる
3.部下が成果を上げることでチーム全体の成績が上がる
4.チームの成績が上がることが、上司の評価向上につながっていく